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クラス ×イト
第12章 ラんマん 【市原 茜】
ゆっくりと先まで丁寧に――ちゅぱぁ、ってして。
絞り上げるように、護の精子を全て口に含む。
「う……ああ……」
護はガクガクと力を抜いて、身体をベッドに横たえていた。
いつもなら、イッた直後のそんな顔を、愛おしげに眺めたりする私。だけど、この時はそんな気分じゃなかったんだ。
だからかな――私は寝ている護のお腹に、ダラリと口の中の精子を垂らしたりしてる。
「あ、オイッ! そこに出すなよ」
と、文句を言う護に、私はティッシュの箱を投げつけてやったの。そして、ちょっとプンとした顔で、護を睨みつけてる。
「護っ!」
「ど、どうした?」
「私に甘えたいなら――ちゃんと佳奈にフラれてから、来なさいよね!」
そうだよ。私だって、ただエッチなことしたいんじゃないよ。こんな私でも、なにも考えてないわけじゃない。例え人からしたら、そうは見えなくても……。
だから、私は裕樹には優しくできた。でも今の護には、そうはできないよ。
でも結果だけ見れば結局、同じなのかな……。
私がなんとなく、そんな風にモヤモヤしてた時――なの。
ピンポーン!
「――!?」
部屋のインターホンが鳴って、ね。その瞬間、私と護は「ヤバッ」って感じで、顔を見合わせた。
「お前……今日、帰って来ないって……?」
と、護は顔を真っ青にしてる。
「ああん、もう! そんなこと、言ってないで――護、早く隠れて!」
「ど、どこに?」
「いいから、早くぅ!」
帰って来たのは、この部屋の主の『タッくん』。あはは……つまりは、私の彼氏……ってことなんだ。