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クラス ×イト
第12章 ラんマん 【市原 茜】

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 そんな(私的には)激動の一週間を経て――私は今、図書館で乾くんと……ウフフ。

 彼はもの凄く照れ屋さんみたい。昨日から散々話しかけ続けて、今ようやく二人きりになれたんだ。

 私は興味深々に乾くんの顔を眺め、なにからお話ししようかなあ、そんな風に考えてるの。そうしてるだけで自然と、顔がニヤけてきちゃうんだ。

 やっぱりそれって、今までにはない気分。もしかして私、実はこれが初恋だったりしてね。アハハ、いくらなんでもそれは厚かましいかなぁ……。

 そんなアレコレを考えてたら、先に話し出したのは乾くんの方だったの。


「あの……市原さん。僕に何か用なの……かな?」

 ちょっとずり下がった眼鏡を直しながら、乾くんが遠慮がちに私をチラッと見てる。

「用? えーっと……あ、うん。そうだよ。私は確かに、乾くんに用があるのです」

 私は少し考えてから、そう答えていた。

「それって……どんな?」

「私はね……乾くんと、仲良くなりたいって思うの」

 私がとっておきの笑顔で、そう言ったらね――

「……?」

 乾くんは頭の上に「?」の記号が見えるくらい、意味不明って顔してるの。

 ウフ、そんな反応もね、とても新鮮なんだし!
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