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クラス ×イト
第3章 あこガれ 【山村佳奈】
私の名前は、山村佳奈(やまむら かな)という。ちなみにイマイチぱっとしないから、この名前は全然気に入っていなかったりしてる。
始めから愚痴っちゃってなんだけど、とりあえず次は私が話す番みたいだ。
けどさぁ――別にクラスがどうのとか、実はあまり興味ないんだよね。同じクラスっていっても、大概はどうでもいい連中ばかりだし……。
例えば――いつも教室の前で話してる男子の三人組なんて、はっきり言って『問題外』すぎ。アニメの話とかしてて、何かキモいし。
けど――この時は何故だか、その会話に耳を傾けてみたりしてる。
「そ、そんなことないよ。ねえ――英太くん」
「う、うん。別になんでも」
「いや――やっぱ、変だろ」
うん――アンタら、三人とも変だよ。私はそう思いつつ、思わず笑いそうになる。
眼鏡チビとデブとノッポ。珍獣だと思えば、それなりに可愛げもあるのかもね。確か――乾と去河と喜嶋? 誰が誰かって、それがわかったのも割と最近だったりして。
つーか、イヌとサルとキジって、桃太郎かよ。しかもサルって言うより、ブタだし。アハッ――なんかウケるし。
……そうでも、ないか。
私は全く、あの三人に興味なんてない。じゃあ、何で見ていたかって言われれば、それは――
「ね、礼華。アイツら、どうかしたの?」
私は後ろを振り向いて――赤緒礼華に、そう訊ねる。
この日の礼華は、何故か――あの三人のことを、気にしてるみたいに思えた。
始めから愚痴っちゃってなんだけど、とりあえず次は私が話す番みたいだ。
けどさぁ――別にクラスがどうのとか、実はあまり興味ないんだよね。同じクラスっていっても、大概はどうでもいい連中ばかりだし……。
例えば――いつも教室の前で話してる男子の三人組なんて、はっきり言って『問題外』すぎ。アニメの話とかしてて、何かキモいし。
けど――この時は何故だか、その会話に耳を傾けてみたりしてる。
「そ、そんなことないよ。ねえ――英太くん」
「う、うん。別になんでも」
「いや――やっぱ、変だろ」
うん――アンタら、三人とも変だよ。私はそう思いつつ、思わず笑いそうになる。
眼鏡チビとデブとノッポ。珍獣だと思えば、それなりに可愛げもあるのかもね。確か――乾と去河と喜嶋? 誰が誰かって、それがわかったのも割と最近だったりして。
つーか、イヌとサルとキジって、桃太郎かよ。しかもサルって言うより、ブタだし。アハッ――なんかウケるし。
……そうでも、ないか。
私は全く、あの三人に興味なんてない。じゃあ、何で見ていたかって言われれば、それは――
「ね、礼華。アイツら、どうかしたの?」
私は後ろを振り向いて――赤緒礼華に、そう訊ねる。
この日の礼華は、何故か――あの三人のことを、気にしてるみたいに思えた。