この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第14章 カイごう 【乾英太4】
 教壇の上で、ふっとため息をつくと――。

「佐川――仮に同じレベルの話なら、俺はもう聞くつもりはないぞ。悪戯に混乱を招いた処で、何の解決にも繋がらないからな」

 同じ轍を踏むまいとして、西くんは慎重な態度を崩さなかった。

 しかし――

「オイ、委員長――逃げるなよ!」

「……!」

 明らかに挑発の意図を孕んだ佐川くんの言葉が、西くんの顔色を変えさせる。

「一体、どういう意味だ?」

「このタイミングの話題として、こっからが本題ってことだよ。去河のことは、話の流れの中でついでに言ってみただけだしな」

「話が見えないぞ。それが何故――俺が逃げてる、という話になる?」

「それは、つまりこの先は……委員長も素知らぬ顔は、できないんじゃないかと思ってさ」

 そのやり取りを窺い、クラスメイトたちの空気にまた緊張感が戻る。

 でも、西くんは毅然として、その雰囲気にペースを乱そうとはしなかった。

「俺に関係することだと、そう言ってるようだが……。先に明言しよう、俺に後ろ暗いことなど皆無だ」

「へえ……そう」

 その西くんと対峙しながら、佐川くんも今度は余裕を崩さない。そして、何かを思い出すように宙を見つめると、こう話す。

「今週の月曜日のことだっけ? ここにいるほとんどの奴が、その場面を見てたはずだけど」

「何のことだ? わかるように、はっきりと話してみろ」

 西くんがそう迫ると、佐川くんはニッと口元に笑みを浮かた。


「委員長殿と赤緒礼華様――その二人が、一人の生徒を問い詰めていた。そんな場面が――確かに、あったよなあ」 
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ