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クラス ×イト
第14章 カイごう 【乾英太4】
その正論と迫力を以って、西くんは騒ぎ立てる一部の生徒を圧倒していた。
「で、でも……事実なら、大問題だろ? 確かにその場面を目撃した奴はいるんだし……。俺だって別に、無責任に面白がってるわけじゃねーよ」
怯みながらも、そう抵抗する佐川くん。だけど――
「それなら後ほど、その目撃者とやらの所在を明らかにしろ。俺が直接に話を聞かせてもらう。その上で信頼に足ると判断した時は、噂が広まっていることも合わせ、俺から北村先生に報告する。それで、文句はない筈だな」
「いや、だけどさ……」
「少なくとも、ここでくだらん議論をする必要はない――と思うが、どうだ?」
「くっ……」
西くんは、完全に佐川くんを論破。
「では、これまで――」
事を治めて、話し合いの体を切り上げようとする西くん。
だけど、既に引っ込みがつかなくなった、と言えばそうなのかもしれないけど……。
「待てよ! 俺は『色々と』――そう言ったんだぜ。まだ、話は終わってねーよ」
佐川くんはまだ、別の火種を匂わせていた。
「……」
僕の胸騒ぎは、俄かに増していて……。
そしてその波紋は、大きな広がりを見せようとしてる。
「で、でも……事実なら、大問題だろ? 確かにその場面を目撃した奴はいるんだし……。俺だって別に、無責任に面白がってるわけじゃねーよ」
怯みながらも、そう抵抗する佐川くん。だけど――
「それなら後ほど、その目撃者とやらの所在を明らかにしろ。俺が直接に話を聞かせてもらう。その上で信頼に足ると判断した時は、噂が広まっていることも合わせ、俺から北村先生に報告する。それで、文句はない筈だな」
「いや、だけどさ……」
「少なくとも、ここでくだらん議論をする必要はない――と思うが、どうだ?」
「くっ……」
西くんは、完全に佐川くんを論破。
「では、これまで――」
事を治めて、話し合いの体を切り上げようとする西くん。
だけど、既に引っ込みがつかなくなった、と言えばそうなのかもしれないけど……。
「待てよ! 俺は『色々と』――そう言ったんだぜ。まだ、話は終わってねーよ」
佐川くんはまだ、別の火種を匂わせていた。
「……」
僕の胸騒ぎは、俄かに増していて……。
そしてその波紋は、大きな広がりを見せようとしてる。