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クラス ×イト
第3章 あこガれ 【山村佳奈】
西慶介は、このクラスで『委員長』をしている。成績は学年でもトップの秀才。優等生を絵に描いたような奴だった。
そんなことを鼻にかけてか、かなりの自信家だったりする。つーか、誰に対しても上から目線で、はっきり言ってとてもイヤミな男だ。
普通ならその時点で、相手にしたいタイプじゃない。だから礼華だって、本来なら無視すればいいだけの話。
けど、そうできない理由があった。それは西が、瀬山の親友だからってこと。それだけに、礼華が西に何て答えるのか、私はそれが気になっていた。
すると、暫く考えた素振りを見せた後――。
「彼氏じゃないけど……」
礼華は、ポツリとそう話す。
「今更、惚けなくていいぞ」
「どうして、そんな風に決めつけるの?」
「そんなの、見てればわかるだろ。俺と瀬山は、ガキの時からの付き合いだしな」
西がそう話したのを聞くと、礼華はふっとため息をついた。
「じゃ――アンタの目は節穴ってことね」
「ん? どういう意味だよ、それは?」
「別に――休んでるのが気になるなら、直接本人と話してみたら。家だって近いんでしょ」
「ハハ、心配してるわけじゃないって。アイツのことだから、単なる気まぐれだろ」
西はそう言って、私たちの元から去ってゆく。
その背に視線を送り――
「ま、そうなんでしょ……」
礼華が何気に、そう呟いていた。
そんなことを鼻にかけてか、かなりの自信家だったりする。つーか、誰に対しても上から目線で、はっきり言ってとてもイヤミな男だ。
普通ならその時点で、相手にしたいタイプじゃない。だから礼華だって、本来なら無視すればいいだけの話。
けど、そうできない理由があった。それは西が、瀬山の親友だからってこと。それだけに、礼華が西に何て答えるのか、私はそれが気になっていた。
すると、暫く考えた素振りを見せた後――。
「彼氏じゃないけど……」
礼華は、ポツリとそう話す。
「今更、惚けなくていいぞ」
「どうして、そんな風に決めつけるの?」
「そんなの、見てればわかるだろ。俺と瀬山は、ガキの時からの付き合いだしな」
西がそう話したのを聞くと、礼華はふっとため息をついた。
「じゃ――アンタの目は節穴ってことね」
「ん? どういう意味だよ、それは?」
「別に――休んでるのが気になるなら、直接本人と話してみたら。家だって近いんでしょ」
「ハハ、心配してるわけじゃないって。アイツのことだから、単なる気まぐれだろ」
西はそう言って、私たちの元から去ってゆく。
その背に視線を送り――
「ま、そうなんでしょ……」
礼華が何気に、そう呟いていた。