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クラス ×イト
第3章 あこガれ 【山村佳奈】
 そこからは先は、嵐に巻き込まれたようなもの。

「ま、護――!?」

 私の言葉はなんて、もう護の耳には届いてなかった。

 押し倒され――脚を開かれて。

 その直後には――もう。


 ――ズキッ!


「いっ……!」


 私の初めて――それは護のカチカチのものにより、一気に貫かれていた。

 事前の覚悟する間も――最中の感慨に浸る間さえ、与えられないまま――。

 耐えきれない痛みに、私はひたすらに喚き散らす。


「いたっ――痛い、痛い――痛いって! ねえ、もう、無理――だっ、からぁ――も、もう――うっ、そんなっ――動かないでよぉ!」


 しかし、その訴えは聞き入れられずに、護は腰をガンガンと突いていた。

 私にとって、それは途方に暮れるくらい長く続く。

 只、必死に――その動きが終わるのを耐えて待った。

 そして――ついにその時が近づいたみたい――で。


「佳奈ぁ……俺……で、出そう」


 護の情けない声が、それを私に報せていた。

 それを耳にした私は、闇雲に叫び――


「ダ、ダメェ――そのまま、出さないでっ!」


 両手で強く、護の胸板を押した。


 ――ズルッ。


 そんな感覚を残し、私の中から護のが引き抜かれる。

 それとほぼ同時――。 


「――うっ!」


 護は絶頂を迎えていた――みたいだった。


 ――ピト!


 それは護から放出された――液粒。

 その一部が高く宙を舞うと、私の顔に降りかかった。


「……」


 生暖かさと、初めて嗅ぐ妙な香り。その液体を、右の頬に感じながら。


 なに……コレ? こんなのって……最悪。


 初体験を終えた――そんなのが私の、率直な想いだった。
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