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僕である理由
第6章 激しく…そして欲望のままに
「やめなさい」

振り払おうとするが
手も足も動かせない

可奈子さんの髪に顔を埋めた

ほんのり香る…薔薇の匂い

その匂いに欲情してしまいそうな
僕がいた


僕の鼻は髪をかき分けて首筋

そっと舌を這わせ彼女の匂いを
確かめるように舐めた

首筋から耳にかけて


可奈子さんの

匂いは徐々に強くなり

僕はバラの花を抱きしめている
感覚に陥った

薔薇にはとげがある

僕はその時
忘れてしまっていた

トゲは
抜けない…
そしてとても痛いということを
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