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僕である理由
第7章 薔薇のトゲ
仕事の役に立つかもしれない
そう思い
マッサージの本を読んでいた


横たわる可奈子さんの背中を
軽く背骨に添わせて押す

「うぅ~ん、そこそこ…」

ツボを捉えたらしい
身体か力が抜けたのを感じた


身体の末端から中心部リンパ節にむけて

疲れを吐き出すよう

漏れ出す声

首後ろの僧帽節から広背筋の上部
引き締まった筋肉をしている

可奈子さんは

うめき声をあげていう

「こんなに気持ちのいい、マッサージ師は
いないわね。私専属で、連れ回したいわ」

頭を持ち上げ微笑む
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