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僕である理由
第7章 薔薇のトゲ
「それより今日は1日ここ?」

一瞬可奈子さんの表情が険しくなったのを
見逃さなかった

僕は焦りを感じ
手に嫌な汗が滲んだ

「あっそうですねぇ~」

朝から何時間たっただろうか
度肝を抜いかれた

シャワールームから…

そう…あれから歯車が狂った

可奈子さんの背中から下りると

ベッド脇に座る

「亮くん。貴方のお仕事は何?」

何の感情も感じさせずに
淡々と僕に向けられる

冷たく刺すその目線がなんだか怖く
怯えそうなほど…

僕は娼夫
貴方の忠誠な僕…これは

誰にでも使う初めのセリフだ
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