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従わない奴隷
第10章 20代、ミキ
「きゃっ・・ちょっ

ちょっと、どうしたの?」



俺の迷いで
唇を重ねるまでに
時間がかかっていた
その時


いつの間にか
どこからか
現れた男が

ミキの腕を掴んで
俺から
カラダを離れさせた



「君、失礼だが
この女性に手を出すのは
やめてもらえないか」



ミキを掴む
男の手には
やや力がこもっているようだが
口調は冷静かつ
紳士的な男だ

30代半ばに見える
やり手な起業家・・・

そんな感じの男は
そう言い放ったあと
もう
俺のことは
眼中になく


ミキを
立たせて肩を抱き

店を出て行ってしまった




は?



なんですか?これ




俺が
あっけにとられていると
男と歩いていたミキが
一人で俺のところに
戻ってきた



「さんきゅ、ライキ

あいつに
ヤキモチやかせたかったの

あんたを
選んだのは
見た目がイケてたからよ

じゃあね」




それだけ言って

ミキは
男のところに
戻って行った



あの男を
どうしても
ゲットしたかったのか

ミキは
上機嫌で
紳士的な男に
抱き寄せられたまま
向こうへと
歩いて行った


その2人は

数歩、歩いたところで

軽いキスを交わし



もう数歩

歩いたところで

もう少し
熱いキスを交わした



人通りなど
全く気にせず

でも
その光景は

あまりにも
キレイで

いつもなら
見たくもねぇ
路ちゅーを

俺は
ガン見していた






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