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従わない奴隷
第11章 俺とバイトとユウリ
ユウリの
握られたままの手を
俺は
ゆっくりと
両手で包み
それから
優しく
ユウリの指を
ゆっくりと
開かせた
その開いた手を
俺の
開いた手のひらの上に
そっと
重ねて
ユウリを見ると
ユウリは
俺からもう
顔が見えないほど
うつむいて
じっとしていた
「ほんとだ
ちっちぇえな」
ユウリの爪は
ほんとうに
ちっちゃくて
もちろん
手も小さくて
俺の手で挟むと
かくれてしまうくらいの
かわいい手だった
「おまえ・・
いつも
グーしてるから
こんなに
ちっちゃいって
知らなかったよ
ちっちゃくてさ
かわいいな」
ユウリの指が
一瞬
またグーをしそうになったけど
俺が
左手の指で
ユウリの小さな人差し指の
爪を触ると
ユウリはまた
手を広げた
マニキュアは
塗ってるか
塗っていないか
分からない程
色は薄くて
ただ、ツヤツヤとしていた
「変じゃないよ、ユウリ」
「・・・・」
「かわいいよ」
「・・・・・」
「だから
グーにすんなよ
俺は
お前の爪
かわいいから
俺の前だけでも
グーに
すんな
な?」
他の誰にも
見せんなよ
俺だけに
見せろよ
今野ってヤツと
会うときは
マニキュアなんか
すんな
ほんとは
そう言いたかった
握られたままの手を
俺は
ゆっくりと
両手で包み
それから
優しく
ユウリの指を
ゆっくりと
開かせた
その開いた手を
俺の
開いた手のひらの上に
そっと
重ねて
ユウリを見ると
ユウリは
俺からもう
顔が見えないほど
うつむいて
じっとしていた
「ほんとだ
ちっちぇえな」
ユウリの爪は
ほんとうに
ちっちゃくて
もちろん
手も小さくて
俺の手で挟むと
かくれてしまうくらいの
かわいい手だった
「おまえ・・
いつも
グーしてるから
こんなに
ちっちゃいって
知らなかったよ
ちっちゃくてさ
かわいいな」
ユウリの指が
一瞬
またグーをしそうになったけど
俺が
左手の指で
ユウリの小さな人差し指の
爪を触ると
ユウリはまた
手を広げた
マニキュアは
塗ってるか
塗っていないか
分からない程
色は薄くて
ただ、ツヤツヤとしていた
「変じゃないよ、ユウリ」
「・・・・」
「かわいいよ」
「・・・・・」
「だから
グーにすんなよ
俺は
お前の爪
かわいいから
俺の前だけでも
グーに
すんな
な?」
他の誰にも
見せんなよ
俺だけに
見せろよ
今野ってヤツと
会うときは
マニキュアなんか
すんな
ほんとは
そう言いたかった