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真実アイロニー【完結】
第10章 衝動的。


「気持ちいい?」

「……っ、んっ」


小早川は少しだけ涙目で俺を見つめる。
ふっと笑いながら口を開いた。


「声を聞かせて」

「……」

「可愛い、その声」


そう言った後、中に入れてる指をくいっと曲げて壁を擦る。
小早川のポイントであろう場所をなぞった。

その時。


「……あっ」



初めてはっきりと喘ぎ声を漏らす。
ハッとして小早川は唇を噛むと、声を我慢していた。


その姿がどうしようもなく、愛しい。


罪悪感はあった。
ここで終わりにだって出来た。


俺の欲望を押し付けたら、ダメだってそう思うのに。


背徳的なこの行為が許されるわけないんだ。
今まで、ずっと言い聞かせてきたのに。

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