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真実アイロニー【完結】
第16章 琥珀。
少しだけ、自分の中の真っ暗闇に白い光がぽつりと落とされた気がした。
そして、それは段々と私を侵食する様に広がって行った。
怖かったんだ。
琥珀だけじゃなくなる事が。
琥珀しかいなかった私なのに。
先生を好きなんだって自覚した時。
無意識にピアスを触るのすら、私は裏切りだと思ったんだ。
引っ越しさえすれば、きっとまた琥珀を見るだけで済む。
そう、思ってた。
でも、それは違ってたんだ。
前へ進んでいいんだって。
それは裏切りなんかじゃないんだって。