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真実アイロニー【完結】
第2章 運命だとしても

体育館の中からはきゃあきゃあと騒ぐ、生徒の声。

元気があるって、いい。
俺もパワー貰える。


教師という職業を俺は好きだった。


教職の道を目指したのは、あるニュースだった。



散々報道された、青少年の自殺のニュース。

それを特番としてた番組で、自殺してしまった子供の遺したメッセージを泣きながら読む親。


それに、気付けば涙してる俺がいた。
知り合いでも何でもないくせに、泣いてた。


なんて偽善だと、思った。


だけど、誰かが救ってやれなかったのかって本気で思った。
そんな子供を出したくなくて、俺は教職の道を選んだ。


それは驕りだと誰かが言うかもしれない。
教師は神様でも何でもなく、一人の人間だ。


だから、誰かの心を救う事なんて出来るかはわからない。

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