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君へ贈る愛の唄
第12章 守るべきもの

今のは夢だったのか……。
そう思いながら携帯の画面を見ると、良太だった。

「もしもし」

『おまえまだ会社かっ?』


良太の口調がいつになく切羽詰まっている。


「ああ、そろそろ帰ろうかと。どうした?」

『大変だ拓也、お母さんを見つけた!!』

ガタッッ

「なんだと!?」


オレはその瞬間、ただ夢中でそこから飛び出していた。
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