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永遠に続く恋を……
第20章 最後に………
「高遠さん………っ!」
会社を出て、少し歩いたところで彼を呼び止める。
「藤枝………」
走って荒くなった息を整える。
「あの………今までありがとうございました!総合職のことも………私、部長に聞いて………ずっと……お礼が言えなくてごめんなさい……」
頭を下げて、きゅっと目を瞑る。
聞こえてきたのは彼の優しい声。
「藤枝が採用されたって。さっき部長から聞いた。明日正式に発表されるからホントは言っちゃダメなんだけど、部長が教えてくれたんだ」
顔を上げると、高遠さんは穏やかな顔で微笑んでいた。
「おめでとう。頑張れよ。直接……言えてよかった」
私の目からはポロポロと涙が溢れて……止まらない。
「………頑張り……ます。私………高遠さんに出逢えて、よかったです」
── あなたを愛したこと………後悔してない。
だけど、それは言葉にならなくて。
「……前に言ったこと覚えてるか?」
「………………」
「俺は、お前の幸せをずっと願ってるから」
彼の背中を見送る。
── 高遠さん。さようなら。
それが、私たちの二度目の別れだった。
会社を出て、少し歩いたところで彼を呼び止める。
「藤枝………」
走って荒くなった息を整える。
「あの………今までありがとうございました!総合職のことも………私、部長に聞いて………ずっと……お礼が言えなくてごめんなさい……」
頭を下げて、きゅっと目を瞑る。
聞こえてきたのは彼の優しい声。
「藤枝が採用されたって。さっき部長から聞いた。明日正式に発表されるからホントは言っちゃダメなんだけど、部長が教えてくれたんだ」
顔を上げると、高遠さんは穏やかな顔で微笑んでいた。
「おめでとう。頑張れよ。直接……言えてよかった」
私の目からはポロポロと涙が溢れて……止まらない。
「………頑張り……ます。私………高遠さんに出逢えて、よかったです」
── あなたを愛したこと………後悔してない。
だけど、それは言葉にならなくて。
「……前に言ったこと覚えてるか?」
「………………」
「俺は、お前の幸せをずっと願ってるから」
彼の背中を見送る。
── 高遠さん。さようなら。
それが、私たちの二度目の別れだった。