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永遠に続く恋を……
第9章 彼女の涙は俺が ─ side 結城 恒
彼女の家に立ち寄って、着替えをしてもらった。なるべくラフな格好でとお願いして。


「どこ行くの?」

「海です」

「………海なんて久しぶりだな。でも目が痛い」


窓の外を眩しそうに見る彼女。

俺はダッシュボードからサングラスを取り出した。


「これかけてて」

「ありがと………でもちょっと大きくない?」


ふふ……と笑って、再び窓の外に目をやった。




「うわー!気持ちいい!」


俺たちは海を前に、並んで腰を降ろした。

彼女がサングラスを外す。


「まぶし………っ!」


顔をしかめた美羽さんの瞳からはポロポロと涙が流れる。


俺は彼女の頭を引き寄せた。


「………結城くん?」

「美羽さんが泣くのは俺の胸でって決めたから」


彼女はクスクス笑った。


「恥ずかしくない?」

「恥ずかしい」


「あと気になってたんだけど、時々敬語じゃなくなってる」

「今その話?」


俺も思わず笑ってしまって……。



俺たちはくっついたまま、声を上げて笑った。
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