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永遠に続く恋を……
第13章 転機 ─ side 結城 恒
「そういう人事の話ってどこからか漏れるのよね」
「………………」
「入社して1年で、アメリカ研修のメンバーに選ばれるなんて異例だもん」
「俺………断ろうかな」
………少しは悲しい顔してくれるかなって思ってたけど。全然そんなことなくて。俺は少しヤケになる。
「なに言ってるの。行きたい社員たくさんいるんだよ?それに………結城くんも行きたかったんじゃないの?」
「……そうだけど」
…………確かに、アメリカ研修はいつか行きたいって希望はあったけど……まさかこんなにすぐとは思ってなかったし……それに ──。
俺はジッと彼女の顔を見つめた。
「………俺、変わってないから」
「え?」
「美羽さんを好きだって言ったこと」
彼女の瞳が揺れる。
きっと………俺は今現在、最も彼女の近くにいる男だと思う。
研修期間は1年。
だけど、1年も離れてたらどうなるか。
彼女は黙り込んでしまった。
困ってる ──。困らせたい訳じゃないんだ。
ただ……俺はずっと ” 後輩 ” のままなの?
こうやって、一緒にいることは……美羽さんにとっては何でもないことなのかな。
このまま向かい合ってると、ますます彼女を困らせそうだ。
「来週には決まると思う。決まったら……行くよ。アメリカ」
「…………」
「…………今日は先に帰る。送っていけなくてごめん」
俺は彼女を残して、席を立った ──。
「………………」
「入社して1年で、アメリカ研修のメンバーに選ばれるなんて異例だもん」
「俺………断ろうかな」
………少しは悲しい顔してくれるかなって思ってたけど。全然そんなことなくて。俺は少しヤケになる。
「なに言ってるの。行きたい社員たくさんいるんだよ?それに………結城くんも行きたかったんじゃないの?」
「……そうだけど」
…………確かに、アメリカ研修はいつか行きたいって希望はあったけど……まさかこんなにすぐとは思ってなかったし……それに ──。
俺はジッと彼女の顔を見つめた。
「………俺、変わってないから」
「え?」
「美羽さんを好きだって言ったこと」
彼女の瞳が揺れる。
きっと………俺は今現在、最も彼女の近くにいる男だと思う。
研修期間は1年。
だけど、1年も離れてたらどうなるか。
彼女は黙り込んでしまった。
困ってる ──。困らせたい訳じゃないんだ。
ただ……俺はずっと ” 後輩 ” のままなの?
こうやって、一緒にいることは……美羽さんにとっては何でもないことなのかな。
このまま向かい合ってると、ますます彼女を困らせそうだ。
「来週には決まると思う。決まったら……行くよ。アメリカ」
「…………」
「…………今日は先に帰る。送っていけなくてごめん」
俺は彼女を残して、席を立った ──。