この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第49章 それぞれの決別
だが、本当に王子さまが現れたではないか。
20歳も歳上のオジさんだし、ちょうちんパンツも白タイツも似合いそうにないし、白馬にも乗っていないが。
何よりも、菊野にベタぼれというのが大きなポイントだ。
真歩は(私だって、甘やかしてくれる王子さまがいれば、結婚したいわよ……)と心の中で呟きながら最後の紙人形を完成させた。
『できたっ』
『よ――し!じゃあ、始めますかっ』
悟志はシャツを脱ぎ、上半身タンクトップの姿になり、鍛えた身体を見せつけるかの様にボデイービルの様なポーズを取ったが、菊野には不評なようだ。
菊野は『きゃ』と短く叫ぶと真歩の後ろに隠れた。