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愛しては、ならない
第52章 最後に、もう一度だけ


「引き留めてくれるんですか……っ……
それは……俺を……まだ」



彼は、突き上げながら言うが、そこで口をつぐむ。



――そうよ……貴方を愛してるから、居て欲しいの――と胸の中では叫んでいる。




でも、言うわけにはいかない。

もう、愛を告げたらいけない……

歯止めが効かなくなってしまう――!



必死に思いを押し止めながら、身体は彼を受け入れて悦び、淫らな水音を立てている。

彼の肌に爪を立て、私は無意識に腰を振っていた。

剛は感じているのか、身体を仰け反らせ、呻きながら言う。



「く……う……っ……俺を……引き止めてしまったら……
いつまでも……こう言う事になるんですよ……」



私の足首を掴むと肩に掛けて、真上から猛りをめり込ませる。

それは、私が一番感じる体位だった。




「……ん……あ……はっ……ああっ……」



乱れる私を突きながら、剛は叫んだ。



「貴女と居たら……どうしても……抱きたくなってしまうんだ!
だから……っ」








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