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愛しては、ならない
第53章 最後に、もう一度だけ②
瞼の裏に火花が散り、絶頂がすぐそこまで来ているのを知らせる。
彼女も、俺を抱き締める腕の力が強くなり、爪が肌に食い込み鋭い痛みが走った。
だが、圧倒的な快感の前にはその痛みはある種のアクセントになり、俺を狂気に導いていく。
――もっと、くれ……
貴女がくれるものなら……痛みでも何でもいいんだ……
菊野――
心の叫びは無意識に低い呟きとなって口から漏れる。
「菊野っ……俺を……殺してもいい……っ」
「ああっ……剛さん……っ……もう……だめえっ」
「俺もだ……っ」
彼女の太股を更に大きく広げ、これ以上ない程に奥まで突き進んだ瞬間、彼女は弓なりに身体を仰け反らせて美しい声で啼き、俺もとうとう爆発した。