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愛しては、ならない
第3章 ガール・ミーツ・ボーイ
魔女は、地を這うようなしわがれ声で囁いた。
「パパとママを助けたいかい?
私なら助けてあげられるよ……
ただし、お前たちの命と引き換えだよ……
さあ、どうする?
ヒッヒッヒ……」
ふたごは迷わず命を差し出して、魔女はその命を食べて若返り、ふたごの両親を病から救った。
ふたごの亡骸を抱き締めて悲しみに暮れる両親に同情した魔女は、ふたごを星に変える。
最後に両親は、天を仰いでこう言うのだ。
「冷たい土の中へ葬るよりも、このほうがあの子たちは幸せだよ。
この腕に抱き締める事は出来なくても、夜空を見上げれば、いつでもあの子たちに逢えるよ」