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愛しては、ならない
第2章 十年振りのバースデーカード
今日も蒸し暑い。
まとわりつく様な湿気と熱を逃す様に俺はビールを煽る。
冷たく苦くピリッとした炭酸が喉から身体中に染み渡っていく。
仮設テントの中から野外音楽堂のステージで、俺がマネージャーをしている"クレッシェンド"
というバンドの演奏をビールを飲みながら見ていたが、あっという間に三本目までいってしまった。
今日は、クレッシェンドの所属する"フェーマスレコーズ"
というプロダクションに属するミュージシャン十組で開催されている音楽フェス
『wonderful BEATS』
が開催されている。
クレッシェンドはトップバッターだ。