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愛しては、ならない
第28章 罪と恋を抱き締めて

ベッドの上の剛が、横たわったままでこちらを見るが、私は慌てて腕で身体を隠してその場にしゃがんだ。
剛は、軽く伸びをすると半身を起こし、丸まる私を笑った。
「……今更隠すんですか?」
「だ……だって」
「言ったじゃないですか……菊野さんは綺麗です」
「……っ」
恥ずかしさに頬がまた熱を持つ。
「こっちへ……おいで」
剛が、両腕を広げて涼やかな笑顔で言う。
私は一瞬躊躇ったが、吸い寄せられるように彼の側へ歩み寄った。
身体を抱くようにして組んでいる腕を掴まれて、あっという間にベッドへ引きずり込まれる。

