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愛しては、ならない
第35章 Love is……
「――あっ」
剛が背後から耳にキスして、悩ましく囁いて私は身体中を震わせる。
「このまま……何処かへ……貴女を連れていってしまいたい……」
彼は耳に唇をあてがったままで、恋の言葉を囁き続ける。
熱く烈しく愛されて、幸福で、このまま命が尽きてもいい、と思ってしまう。
彼に愛されながら、永遠に眠ってしまいたい……
目の奥が焼けるように熱くなり、とうとう涙が落ちた。
次から次へ落ちてはシーツに水玉の模様を残す。
そして、部屋の中にはいつの間にか淡い朝の光が射し込んでいた。
天使の降臨でもあるかの様な荘厳とも言える放射線状の光がベッドにまで届いて、二人の背中を照らす。
――お願い……陽が昇らないで……
こんな罪深いふたりを、明かりのもとに晒さないで――