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時を越えて
第1章 時を越えて
私は今 奨と暮らしている マンションの自分の部屋に帰ってきた。

これを最後と心に決めて 部屋のドアを開けた。

私は咄嗟の事で声が出なかった。

なぜなら 奨が立っていたから。

「何で?奨…」

私は開いた口が塞がらなかった。

「やっぱり帰ってきたね。決心したからだね」

奨は嬉しそうに私を抱き寄せた。
あの時別れる前に抱いてくれた 温かい奨の胸に私は顔を埋めた。
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