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時を越えて
第1章 時を越えて
そして海を眺めていた。

「先輩、ひとつ 聞いて良いですか?」


「先輩はどうして、俳優の道に進もうと思ったんですか?」

私は奨に聞いた。

「そうだなあ……」と昔を懐かしむように 奨は話してくれた。
「幼なじみのおかげかなあ。」

「俺は美術大学に行く予定だったデザイン専門で、その幼なじみはもう俳優の道で活躍していたんだ。脇役だけど 演技は上手かった。」


「そんなある日その幼なじみが、俺を監督に引き合わせてくれた。

そしてあった途端、監督から言われた。

「一回ドラマに出て見ないか?」

俺は迷った。
即幼なじみに相談した。


幼なじみも言ってくれた。

「お前は素質がある。一度出て見ろよ。」


俺はその幼なじみの言葉でドラマに出ることを決心した。
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