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時を越えて
第1章 時を越えて
「何故なんだ?言ってくれよ!なあ 響。」

奨が私の体を揺さ振って言った。

「だめなの!それだけは 言えないの!ごめんね 奨お兄ちゃん。」

一刻も早くこの場を離れようと私は駆け出した

その時だった。

私の鞄が落ちたのも知らず…… その中に手鏡と本が入っていたのに……しかもそれを奨が拾い上げたことも……この時は鞄が落ちたのも知る余裕がなかった。
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