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戦国×ハロウィン
第2章 三本の矢ver.ハロウィン

『毛利家の事件簿2~家計簿はあんこの香り~』
毛利元就は先代まで尽き従っていた尼子家を見限り大内家へ臣従し、さらには、下克上により大内家を乗っ取った陶晴賢を厳島に誘い込んで討ち取っている。また、九州の覇者である大友家への侵攻、尼子家を滅亡に導いた経緯など、元就の手は決して綺麗ではなかった。
「元春、隆景。隆元を弔うためにも、しっかりハロウィンパーティーの準備をするぞ。パーティーの幹事はいつも隆元の役目だったが、ワシも若い頃はよく企画していた。今まで通り、進めてくれ」
――三日後――
「元春、パーティーのスタッフがあまり集まっていないな」
「派遣会社が、人材を出し渋るんだよ。元就主催のパーティーじゃ、いつ殺人事件が起こるか分からないって」
「隆景も、カボチャの搬入が遅れているみたいだが」
「農家の方の士気が、あまり上がっていないようです。なんでも『隆元様なら下々も楽しめる企画を立ててくれるだろうけれど、元就様は……』と」
「つまり、ワシが信頼されていないと……?」
「泣かないでください、父上。しかし、隆元兄様がどうやって皆を説得していたのか、私には見当もつきません。このままではパーティーはおろか、領民へ配る菓子の確保も難しいかと」
「そんな……ワシの隆元ー!! たぁーかぁーもぉーとぉーっ!!」
武力、知力、謀略があっても、それを生かすためにはまず資金と信頼がいる。隆元が請け負っていたのはもっとも根本的な部分だったため、隆元亡き後毛利家は資金繰りや商人との交渉に苦労したとか。
ただ、元就は人柱の代わりに『百万一心』と書いた石を捧げるなど、心優しい逸話も残している。決して非道なだけの武将ではないのだ。

