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触手学園
第1章 始まった
今日は学校を遅刻しようと思った。なんとなくだが。
遅れてから行く学校はいつもと違って見える。
校門には誰もいなくて、いつも賑やかでうるさい廊下も静かだった。
授業中だから当たり前だけど。
いつもこのくらい静かだったら頭痛くならねえのに。
さて、ハエみたいにいつもぎゃんぎゃん喋ってる馬鹿の群れに行くとしますか。
そして俺もハエの様に周りに合わせぎゃんぎゃん喋るとしよう。
「つまんねぇ・・・」
平穏すぎる人生がつまらない。そう思うくせに平穏に生きてる。
矛盾してるとは思うけど、それが人間の正しい生き方なんだ。
「学校に隕石でも落ちねーかな」
そう呟いた矢先に、どこからか何かの落下音が聞こえた。
ずいぶんと重みのありそうな音で、おそらく学校中に聞こえたと思う。
教室のドアから見える生徒は、驚いた顔できょろきょろと辺りを見回していた。
多分、俺と同じ表情。
一気に騒がしくなる。
廊下にまで戸惑いの声、笑い声とかが流れ込んできた。
まさか本当に隕石が落ちてきたのか?
俺はとりあえず自分の教室のドアを開けた。
それとほぼ同時に、地獄が始まったんだ。