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触手学園
第1章 始まった

「一緒に行動しないとここで大声出すわよ?
あと、あのキモい触手の情報も教えてあげる。」


俺は情報という言葉に反応し、止まった。


「なんか知ってるのか?」

「まぁ、だいたいは分かってるわ」


自信満々な顔で長い髪を耳にかけた。


「捕まったらどうなるかは、知ってるか」

「言ったでしょ、だいたいって。捕まってないから確証はできないけどね」


「………」


花井さんがオロオロしながら俺に言う。

「せっかくクラスメイトに会えたんだから…一緒に行った方が良いと思う…人手はっ多い方が…良いでしょ…?」


花井さん、それは理想論だよ。

あいつと一緒にいると利用させられて終わるだけだぞ。


そう思ったけど、言わなかった。



「……早く来い」

とにかく今は情報が欲しい。


「ちょっ!何よその言い方!」

文句を垂れつつもちゃんとトコトコ付いてきた。


「いいから情報は?」

「あみ様、情報を教えてください。お願いします。って言ったら教えてあげるけど?」


俺は頭にきてふざけんなと叫ぼうとした。


「あみ様、情報を教えてください…お願いします」

花井さんが頭を下げて言った。

「あ、あんたが言うの?まぁいいわ、しょうがないから教えてあげる。」


俺はこっそり花井さんに耳打ちした。

「何で花井さんが聞いたの?」

「だって…笹野君が早く情報知りたがってるみたいだったから…あたしには、プライドも何もないから」


花井は、そう言って笑う。

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