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セフレの彼は幼なじみ
第1章 約9年前、遊園地にて
 二人一組となって、ペアで入っていくクラスメイトたち。

 菜那美のお相手は、「仲が良いから当然」みたいな感じで、自然と陸翔に決まっていた。



 普段かなり無口な陸翔が珍しく菜那美の方を向いて口を開く。

 やや心配そうな表情で。

「菜那美、大丈夫か? こういうの苦手なんだろ?」

 図星だったが、虚勢を張る菜那美。

 弱みを見せたくないのだ。

「得意ではないけど、大丈夫……だと思う」

 声色にも言葉自体にも、自信のなさが現れる菜那美。

 すると陸翔が言う。

「まぁ、僕が一緒だし、大丈夫か。一人で入るわけじゃないしな」

「う、うん……!」

 引きつった笑いをみせ、首肯する菜那美。

 実は内心、すでにビクビクしていたのだった。




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