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セフレの彼は幼なじみ
第21章 夏祭り
 暗闇と、草むらから響く虫の音に包まれた小さな公園を、色とりどりの光が染めていく。

 公園にも街灯は備え付けられていたものの、四人がいる場所とはかなり距離があり、花火を見る妨げにはならなかった。



 次々上がる花火に、四人や、少し離れたところにいるカップルが、思わず感嘆の声をあげる。



 菜那美も夜空を染める花火に見とれていたが、時々ちらちらと隣にいる陸翔の方も確認した。

 陸翔は晴れやかな表情で、夜空を見上げている。

 その横顔を、照らしていくたくさんの花火。

 菜那美は再び夢の中にいるかのような、ふわふわした心持ちになりつつ、夜空と陸翔とを見比べて、至福のひとときを過ごしていた。




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