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刑事とJK
第89章 次のステージへ
レポーターは急に黙り込んだ
仕方がないか…
いきなりミサイルが落ちるだなんて話されて、すんなり信じられるほうがすごい
「嘘みたいっすよね」
「あ…はぃ…ちょっと信じられないです」
「無理に信じなくってもいいっすから」
「…でももし、それが本当なら…私…私…」
ドッ
と、南の背中にナイフが刺さった
「私…あなたたちを止めなきゃいけない」
ニヤリと笑うレポーターの顔…
先程までの可愛らしい面影はどこにもなかった
「み…南!!!」
藤野は慌てて南に駆け寄ろうとしたが
その前に南は振り返り、レポーターの腕を捻りあげた
「きゃあ!!」
「何が"きゃあ"だ、この女狐」
「な…何で…ナイフ、刺さったと思ったのに…!!」
カランと音を立てながら、ナイフは地面に落ちた
「もちろん刺さってたよ、上着だけだけどな」
南は、このレポーターが犯人の一人だと気づき
いつ狙われてもいいように身構えていたのだ
「何で私が…共犯だってわかったの?」
「あんたの縄の結び方だけ、他とは違ったからな。
いつでも一人で解けるような結びになってたんじゃないのか?」
「そ…それだけで…?」
南はレポーターを取り押さえ、さっき捕まえた犯人たちと一緒に縛り上げた
「戸田さん…何で…?」
そのレポーターと一緒に取材に来たカメラマンも、もう一人のスタッフも
それ以上言葉が出なかった
「邪魔なんてしないでよ…こんな世の中、無くなってしまえばいいのよ!!」
「…」
南はそう叫ぶキャスターを一瞥してから、
何事もなかったかのように足を進めた