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刑事とJK
第95章 近所のおじさん





「…由紀は、本当に岩崎さんを慕っております…」



「そうですか…」




「はい。
休みの日は、いつも楽しそうに…
恥ずかしながら、私は岩崎さんを少しばかり嫉んでいました」




由紀の父親は、フゥッと息をついた





「毎日のように、私は由紀に疎まれ…
しかも由紀は父親の私よりも、岩崎さんを本当の父親のように思って…
どこか、悔しくて…
岩崎さんを、悪く言ってしまいました…」





岩崎は黙って聞いていた





「本当に、申し訳ない…
そんな私を、ちゃんとみてくださって…
由紀の父親は、あなたの方がいいのかもしれない…」





言いたくなかったが、言うしかなかった



それを真実だと思っていたから…






「そんなことありませんよ」





由紀の父親は、岩崎を見た





「稲葉さんが倒れていたとき、由紀ちゃんは本当にあなたを心配していました
あれが、本当の親を思う子供の気持ちです。
由紀ちゃんの父親は、あなたしかいませんよ」




「…岩崎さん…」




「それに僕は、ただの近所のおじさんですよ。
由紀ちゃんと同じ年の娘がいるんで
ついつい由紀ちゃんを可愛がってしまいましたがね」





「…」





ぐっと胸が熱くなった




由紀の父親は、何度も何度も、謝罪と感謝の言葉を述べ

家に帰って行った










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