この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
刑事とJK
第96章 家
今日も帰りが遅くなった
玄関の扉を開けるやすぐに、苦しいネクタイを緩める
最近は、キチッとした服装を心掛けているんだ
あいつに、ちゃんとした見本を見せてやらねぇとダメだからな
「ただいまー」
軽くそう言うと、部屋の…おそらくリビングから声が聞こえた
『ほら大志、お父さん帰ってきたよっ、
迎えに行かなきゃ、競争だ!!』
「おとぅしゃあーん!!」
バタバタと無駄にでかい足音を聞くと
自然と笑ってしまう
まず最初に、扉の方から小さいものが飛び出した
こっちを見るや否や、飛び切りの笑顔を作って走ってくる
そのあとすぐに、ゆうひが走る真似をしながら出てくるが
まずはこっちの小さい方が優先だ
「おとーしゃんっ」
真ん丸の手で、オレのズボンを掴むこの子を
オレは脇を持って持ち上げた
「ただいま大志ー」
そのスベスベした柔らかい頬に、キスをしてやる
「じょりじょりぃたぃ」
大志は容赦なく、オレの顔を押しのけた