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刑事とJK
第17章 スキってね
「さぁゆうひちゃん、白状なさい」
『へ?何を…』
「そんなのー、決まってるじゃない
正貴のこと、好きなの?」
『…///』
「図星?
ん~かわいいのね~!!」
真理子はゆうひのほっぺをブニブニした
『やめてくだしゃい…』
「うふっ」
真理子はゆうひの頭を撫でると、
爆睡している斉藤を満足そうに見た
「さすがあたしの弟!!
モテるわね~」
ゆうひは首を傾げた
その顔は少し寂しそうだった
「安心してね、あたしはゆうひちゃんの味方よん♪
気持ちは、伝えたの?」
『気持ち…』
気持ち
あたしは、伝えてない…
でも、あたしはもう斉藤の答を聞いてしまった…
『うっ…うぅ…、真理子さんーー!!!』
ゆうひは真理子に飛びついた
「あらあらどうしたの?
何か悲しいことあったの?」
真理子はゆうひの背中をポンポンと叩いた
その手は本当に優しくって、
まるで自分の母親のように思えた
『あたしは…言ってないです…好きって…
でも、斉藤はあたしのことどう思ってるか
言ってくれました…』
「それで…?」
『あたしのことはスキだけど、
昔好きだった人への好きとは、ちょっと違うって…』
真理子は頬に手を当てた
「スキの中身は、
まだはっきりとはわかってないんでしょ?
もしかしたら、昔の想い人よりもゆうひちゃんのことを…」
『それはないです!!』
「……っ…」
真理子は眉を下げた
『斉藤の同僚の人に、話を聞いたんです…
その、斉藤が好きだった人について。そしたら…』
「…うん」
『絶対敵わないと思いました…
斉藤の中のその人は、存在が大きすぎて…』
村上さん…
『あたしなんて…斉藤からたくさんのことをもらってばっかで…
迷惑かけてばっかで…』
手が震えてきた
あたし、ほんと泣いてしかないなぁ…
「ねぇ、その人って…
村上って人?」
『…!!
知ってたんですか!?』
真理子はうっすら笑った