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刑事とJK
第19章 夏祭り
ふたりは屋台が出て
賑わっている方へ歩いて行った
そこは鮮やかな浴衣を着た人もたくさんで、
見ているだけでうっとりしてしまう
『あ、射撃だ。斉藤取ってよ』
「ん、しゃあねぇな」
500円を射撃の店の人に渡し、
斉藤はライフルを手に取った
「何が欲しい?」
弾をライフルに詰めながら聞いた
『なんでも取れるの?』
「さあ」
『あのぬいぐるみ』
ゆうひが指差したのは、
箱に入ったクマのぬいぐるみだった
「了解」
斉藤はライフルを構えた
パンッ
と撃った
しかし、ぬいぐるみは倒れただけだった
「はっはっは、惜しいね、
まだ弾はあるからがんばってね…」
と、店のおじさんが倒れた景品を
もとに戻そうとしたとき、
斉藤は間髪入れず、二撃目を撃つ
「おい兄ちゃん、危ないだろ!!」
おじさんは怒った
「じゃあもとに戻そうとすんな。」
斉藤の眼力でおじさんもたじろぐ
『ちょっと斉藤、そんな…』
「気にすんな、こんなのどうせインチキみたいなもんだからな…
これくらいさせてもらってフェアなんじゃねぇの?」
斉藤はボソッと呟いて、
三つ、四つと撃っていく
最後の一弾を箱の角に当て、
とうとうぬいぐるみは落ちた
『やったー!!』
喜ぶゆうひに、
おじさんは渋々ぬいぐるみを渡した
「くっ…おめでとさん…」