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刑事とJK
第26章 初めて




『…ねぇ、斉藤…』



「ん、何だ?」



話の転換だな、と
斉藤はゆうひの方に向き直る




『今日、斉藤ん家遊びに行ってもいい?』



「別にいいけど…何で?」



『うふー///』



ゆうひはとびきりの笑顔を作った


斉藤は、その一級品の笑顔に
少し嫌な予感がした






―――――――――――




pm8時



『お邪魔しまーす』


ゆうひは斉藤の家に上がった



「…その荷物何だ?」



ゆうひは大きな袋を手に提げている



『これはね~…』



中の物を取り出すと、
たくさんの食材が出て来た


内容的にお菓子を作るみたいだ



『学校の家庭科の授業で、今度デザート作るんだ。
でね、対抗戦で、
1番きれいでおいしそうなデザート作った人には
5000円もらえるの』



ゆうひの目はキラキラしていた



「5000円取る気満々ってことか…」



『うん、斉藤にはたくさん
味見してもらおうと思って!!』



…オレは食うの好きだし、
ゆうひの作ったもんは美味いし、まぁいいか



「わかった、味見してやる」



それを聞くとまたニコリと笑い
ゆうひは台所に行って早速準備にかかった















しばらくすると、
パンが焼けるような匂いがしてきた


斉藤の腹が鳴る


実はまだ夕食を食べていない






早く食いてー…






1時間が過ぎたが、
ゆうひはまだ出てこない




お菓子作りって時間かかんだな…





2時間が過ぎたが、
それでもまだ出てこない




「10時じゃねぇか…」




空腹で苦しかった


鼻には台所からのいい匂いが入ってくるのに、
それでは腹は満たされない


逆に空腹感を
これでもかというほど誘われる



「お預け状態じゃねぇか…」



斉藤は腹を押さえながら
必死に堪えた








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