この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
刑事とJK
第29章 体育祭

〈父兄の皆様、今日はこのお暑い中、
ご出席いただき誠にありがとうございます
生徒たちは皆―――…〉
と、タラタラと校長の挨拶が始まった
ゆうひは全校生徒の列に並び、
斉藤は保護者用テントの下で涼んでいた
「マジで暑い…」
服を引っ張ってパタパタさせる
その時、背中をちょんちょんっと誰かが突いてきた
振り返ると、
音楽教師の井淵先生だった
「お久しぶりです///」
げっ…
「ど、どーも、井淵先生…」
ヤベー、オレのこと"斉藤先生"だって
わかってるな…この人は…
すると井淵は小声で言った
「大丈夫ですよ、斉藤さん。
誰にも言いませんよ」
斉藤はホッとした
「あ…すんません…」
「ところで、斉藤さんは
誰の保護者なんですか?」
「えっと…、丹羽の、
叔父…(ってことで来てるん)っす…」
「今回も仕事ですね♪
頑張ってください」
井淵はかわいく敬礼した
「あ、はい、どーも…」
それでは、と言って
井淵は本部テントへ帰って行った
心臓にわりぃわ…ほんとに…
斉藤は汗を拭った
午前中は生徒だけの競技だった
玉入れ、綱引き、リレー
そしてクラス対抗集団演技…
「…」
斉藤はパンフレットを見た
今から集団演技か…
ゆうひは確か青組だったな
5組中の…3番目か
〈さて、それでは赤組の演技です!!
お願いしまーす!!〉
というアナウンスの後に、曲が始まる
真ん中でスタンバイしている赤組メンバーは、
曲に合わせて踊り出した
うーん…イマイチ…
赤組の演技が終わると
〈ありがとうございましたー!!
では続いては緑組、お願いしまーす!!〉
そして、緑組のダンスも始まる
さっきのチームよりはいいかな?
みんな息がそろってる
そして緑組の演技も終わった
いよいよ青組の出番だな

