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刑事とJK
第32章 いざ出陣





斉藤家の風呂は、
藤野が言った通り温泉のような広さだった




自分のマンションの狭い風呂に馴れてしまったため、
これだけ広いと変に気持ち悪い



お湯に浸かり、壁側にもたれた





「はぁ…」



ため息がでる



一体どうしたら、
上手く事が運ぶのだろうか


父親に、跡継ぎを藤野にするよう説得し、
尚且つ自分の結婚の話を諦めさせる…






「…難しいなぁ…」





斉藤は半分顔を沈め、
ブクブクと泡を出した




すると、ガラララっと扉を開ける音がした



曇っていて誰が入ってきたのかわからないが、
とりあえず藤野だろう





「藤野、お前さっき
入ったばっかじゃねぇかよ」



しかし目を凝らして見ると、
それは藤野ではなく、
着物を捲り上げた千花だった



「!!
な、何入ってきてんだお前…!!」



慌ててタオルで隠す





「お背中を、お流ししようと思いまして」



にこりと笑う千花は、
特に恥ずかしがる様子もなかった




「なんじゃそりゃ…!!
いいって!!
早く出てってくれよ!!///」




「そうでございますか…
では失礼いたします」




そう言って千花は出ていった












「ほ…ほんと意味わかんねぇ…」




斉藤は頭の先まで湯に沈めた












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