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刑事とJK
第41章 船上の殺人事件
「…」
その様子を遠くから見ていた斉藤は、
ソワソワとして落ち着きがない
「…落ち着け」
周りに聞こえないよう、
藤野がさりげなく斉藤に耳打ちする
今は江口との社交辞令で、
ここから離れるわけにはいかない…
仕事のうちだ…仕方ないのはわかってんだ
わかってんだけど
あああー!!!
あの優男、なにゆうひの腰に手ぇ回してんだー!!!
「ボコボコにしてや…」
「うおっほん!!!」
藤野は大きく咳ばらいした
「…」
よく見ると、藤野の足も貧乏揺すりをしていた
なるほど、
真理子にはべったり男がくっついている
藤野も今は、必死にこらえてるんだな…
すると、突然会場が暗くなり、
どこからか音楽が聞こえてきた
「ダンスタイムだな」
江口は嬉しそうに呟いた
「…踊るんすか?」
斉藤は江口に聞いた
「ああ、会場内のどなたとでも踊れるよ。
私は竹美(妻)と踊ろうかな?」
江口はその場を離れようとしたので、
藤野は慌ててついていった
気休めの警護のためだ
もちろん、本人的には真理子のもとへ向かいたかったが…
―――――――――
『わ、暗くなった!!』
「ははは、暗いのは苦手ですか?」
『…まぁ…』
ってかお化けが無理なんです…
すると、ロマンチックな曲が流れ、
薄暗くライトが照らされていった
周りの人たちはみんな男女でペアになり、
両手を繋いで踊りだす
『…ダンス?』
「よかったら、踊りましょうよ」
純友は、
そう言ってゆうひの手を引いた
「いや、私と踊って下さいよ」
負けじと、
トイメーカーの横田もゆうひの手を引く
『えっ、あの、
あたし踊れないっていうか…』
その時、ゆうひの腕を一際強く掴んだ腕に、
ゆうひは引っ張られた
「オレと踊ってもらえませんか?」
斉藤はゆうひの方に向き直り、そう言った
『…///
喜んで///』