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刑事とJK
第42章 船上の殺人事件2
「…あがくのも…見苦しいですか…」
神谷は微笑した
「そうです。
江口を狙ったのも、あの二人を殺したのも、
全部僕がやりましたよ」
「神谷…!!」
『神谷さん…』
「お前、どうしてこんなことを…!!」
神谷社長は顔を震わせて言う
「…全部…死んだタツキのためだ…」
「タツキ…!?」
「そう…タツキと僕は、
愛し合っていた」
「タツキが…神谷君と…?」
江口が膝をついた
「そうです、江口社長。
あなたの娘さんですよ」
神谷は冷酷な目で、江口を見下した
斉藤たちは黙って聞いている
「江口社長、あなたの会社は
一度倒産ギリギリだった時期がありましたね?」
「ああ…そんなことも、あったな…」
「あれ、どうやって会社を回復させたか覚えてます?」
「タツキが…金を持って来てくれたんだ…」
「そうです、その通り。
じゃあ社長、タツキがその金をどうやって手に入れたかは
…知ってますよね?」
「…」
神谷は、膝をついた江口の前に屈んで、
江口の顔を覗き込んだ
「おや、言えませんか?
ですよね
タツキは体を売ってまでして
金を手に入れたんですから」
「…」
「しかもあんたはそれを知ってもなお、
タツキに金を集めてくれと泣きついた。
会社が安定してきた後もだ」
「…それは…」
神谷は立ち上がった
「しかもそれに加えて、タツキが体を売った男ってのが、
戸松に横田に純友の青いガキたちだったんだから」
神谷は戸松を睨みつける
「っ…」
「戸松、お前らタツキに何したか覚えてるか?
弄ぶだけ弄んで、少し気に食わないところがあったら
女相手に殴ってたんじゃないのか?」