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刑事とJK
第44章 あたしがあなたを好きなんだ
_____________
…なんで、こんなことに…
なんで弥生は死んだんだ?
斉藤のせいか
なんで弥生は
俺を選ばなかったんだ?
斉藤のせいか
「全部全部…あいつのせいか」
南は一人、
壁に手をついて呟いた
ゆうひや飛鳥との突然の出会いは
南を混乱させた
そして、今まで抑えてきた何かが
吹っ切れた
―――――――――――
『あ、斉藤』
斉藤は刑事課室に戻ろうとしたとき、
ゆうひと会った
「あれ、どうした?」
『公園に落とし物、はい』
ゆうひが斉藤に渡したのは財布だった
「あ、オレの…!!
わりぃなっ、届けてくれて」
『しっかりしろよ~』
そこに飛鳥が通り掛かった
『あ』
「あ、ゆうひさん」
『ど、どーも飛鳥さん…』
ゆうひは苦笑いした
すると飛鳥はゆうひに耳打ちした
「斉藤さん、
しっかり捕まえときなさいね」
『えっ、飛鳥さん!?』
飛鳥はグイッとゆうひの首に腕を回した
「わかったああ?」
『はいっはい、捕まえときます!!
くすぐったいっ飛鳥さん、くすぐったいです!!』
「ようし」
飛鳥は手を放し、
斉藤の方を向いた
「斉藤さん」
「あ?」
「さっきのキーホルダー、
特に意味はないですから」
「意味?」
「…そこは察してよ///
あれは…あたしが生きようとする証だから」
「…よくわかんねぇけど、わかった」
「ありがとう」
と、しゃべっているところに、
南が早足で歩いてきた
「あ、南さん」
飛鳥がそれに気づいた
「え?」
斉藤が振り返った瞬間、
南は斉藤の頬を殴りつけた