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刑事とJK
第5章 小犬
斉藤はとりあえず上だけ脱ぎ、
タオルで拭けるだけ拭いた
…あいつが公園に行く理由は、
あの犬っころがいたからだ
それが死んで、
それでもまだ、あいつは公園に来るんだろうか…
もしかしたら、あいつと会うことは
もうないかもしれない
あいつがまず、オレの家を訪ねるなんてことは
…ないだろうな
オレも、あいつの家は知らねぇから…
もう…
「なんだオレ…会いたいのかよ…
気色悪ぃ!!!」
タオルを床に投げつける
「…先輩?」
いつの間にか、
シゲが買い出しから戻ってきていた
今の…見られちまった…?
オレは平静を装った
「おう、シゲご苦労」
そして服を受け取り、
着替え始めた
「先輩って…いい体つきしてますねぇ」
シゲはまじまじと見てきた
「このど変態が」
「いやいや、変な意味じゃなくて…!!
なんか、筋肉の付き方とか羨ましくって…」
「はあ?」
「僕、鍛えても鍛えても、
なかなか筋肉がつかないんすよ…」
言われてみると、
確かに細身ではある
「シゲ」
「はい?」
「人間は外見じゃねぇ、中身だ」
「せ、先輩…、
僕、一生ついていきます!!」
「一生はキショい」
「ひどい!!」