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刑事とJK
第54章 結婚式




真理子は走って、藤野に抱き着いた



「真理子…」



「バカ、バカバカ…
無茶苦茶しないでよ…
死んじゃってたら…どうするのよぉ…」



「ごめんごめん」



藤野は真理子の頭を優しく撫でた




「それより、お義父さんを…!!」


「救急車ならもう呼んでおいた」



南がそういうと、
源十郎が口を開いた




「藤野…君…」




「はい!!」




真理子は起き上がろうとする源十郎の背中を支えた






「…君に
斉藤家を任せたい…」















「はい!!??」



源十郎の言葉に、藤野は耳を疑った



「正貴のような腑抜けより…
君に斉藤家を継がせたい…」





斉藤は少し腹が立ったが、
結果的に望んでいたように事が運び、
満足げな顔をした





「でも俺は全然そんな…」




「迷惑でなければでいい…
苗字も、変える必要はない…
ただ…斉藤家を…頼む…」




固そうな源十郎が、
藤野の前で土下座までした



「そんな…頭を上げて下さい」



藤野は源十郎の肩に手を置いた



「…」



「俺みたいなしょうもない男でよければ…
跡を継がせて下さい」




「藤野君…」





源十郎は涙ぐんだ





斉藤も真理子も、
こんな源十郎を見るのは初めてで


驚きもあったが



父親がどれほど跡継ぎの話を
真剣に考えていたのか

よくわかった










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