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第1章 出会い

「そういうあんたは高校生っぽいけど…
公園にひとり？」


女子高生は笑ってこっちを向いた。


肩を少し越したくらいの髪がふわっとする。



『毎日いるよ。
放課後とか、暇な時とか…台風の日はさすがにだけど』



「毎日？飽きねぇの？」



『全然。
この子たちが大好きなの』



この子たちって…
犬と鳩か…？



「変なやつだな、オレの名前は斉藤正貴」



『なんで自己紹介してんの？』



「うっせ、名前言え」



『…丹羽ゆうひ(ﾆﾜ ﾕｳﾋ)』


「ゆうひ？へぇー…」



ダメだオレ、完璧変態だな…

初めて会った女子高生に名前聞き出すなんて…




「わり、いきなり…
…帰るわ、仕事残ってんの忘れった」



オレがベンチから立ち上がると、女子高生はオレの顔をじっと見てきた。



『謝られる筋合いないんだけど』




「…そだな」




自然と笑みが浮かんだ。



変な意味じゃなくて、ほんとに自然に…



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