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刑事とJK
第66章 刑事始動
「明さん、ほんとなの!?」
「ああ。
1時前、ですよね…?
風呂に入ってる時に、
ふと窓から外を見たらトムさんが歩いてて…」
「そんなの、嘘っぱちでーす」
トムは肩をすくめながら否定する
「本当です!!
僕はトムさんが外を歩いているのを見ました!!」
「本当に、本当っすか?」
斉藤は念を押した
「はい!!!
だって、斉藤さんも見たんですよね!?」
細川明は勢いよく振り向いた
「いーえ」
「へ…?」
斉藤はニッコリ笑った
「オレが見たってのは、嘘っす」
周りの皆が驚いた
「嘘!?」
「斉藤さん、ふざけないでください!!」
「ふざけてねぇっすよ、こっちは至って大まじめ。
でも、細川さんはトムさんを見たんすよね?」
「み、見たとも…!!」
「そんじゃあ、不思議っすね。
実はその時間帯、本当はオレは
トムさんと飲んでたんっすよ」
「え!!?」
「ねぇ、トムさん」
「はい、そうでーす」
斉藤が振り返ると、
トムはピースした
「ってことは、細川さんが見たっつぅトムさんは
誰だったんすかねー?」
細川明の額からは、汗が吹き出た
「も、もしかしたら、トムさんじゃなかったかもしれない…
暗かったから、間違えたのかも…」