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刑事とJK
第77章 お義父さま、お義母さま!!
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お父さんへ
お久しぶりです。
結婚式の日は来てくれてありがとうございました。
実は重大な発表があるので、こうやって手紙に綴らせていただきす。
お腹に、赤ちゃんが出来ました。
1ヶ月くらいなので、まだまだ大きくはありませんが…
お父さんの孫ですよ
元気な子を産んでみせますので、
その時はお父さんの家に遊びに行かせてください。
斉藤ゆうひ
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『書けた!!』
ゆうひは今書き終えたばかりの手紙を上に持ち上げた
電気に透かすと
光っているように見える
「手紙じゃなくって、直接会いに行かねぇのか?」
斉藤はソファーにねっころがって
満足げなゆうひを眺めた
『いいの、手紙だって結構素敵なもんよ?』
少し顔を膨らませ、
ゆうひは振り向いた
「そうか?」
『そうだよ。
それに…お父さんは、
あたしと会おうとしてくれないし』
「…」
斉藤とゆうひの結婚式の日
岩崎は父親として出席した
だが、本人はこれが本当に最後だと言いきった
どうしても連絡先だけ教えてほしい
というゆうひのお願いに負け
会いに来ないという条件のもとで、
住所だけは教えてくれたのだ
『これも、ちゃんとした約束だから…』
寂しそうにほほ笑んで、ゆうひは封筒に手紙を入れた